スライド

書きもの、詩 

 

万華鏡

バスタブに浸かりながら泥ケる女ひとり
瞼に居着いた湿りケが
瞬きの数だけ移りゆく景色を映す
夢の光はどこからくるのか
などと言っている場合ではなく疲れて
憑かれてヒンヤリとした脱衣場
またまたバスタブに浸かったり
最初から温かいも冷たいもなかった
あるのは暗いのと明るいのだった

date
2016.12.12
write
parco sakamoto
photo
hana