壊れそうに滲んで見える月を眺めている 奇麗だった花の絵 このとどめてある絵の写真は 忘れないため というよりも 思い出せない かなしみを 和らげる効果 なのかしらね なんとなく憶えている私の言葉は いらないって そんな時がくるから きっと忘れるために アナタのことを思い出すのだと思う 写真の中の花の絵 すべてが私の脇をすり抜けていく
見上げなくても 月灯りはそっと降りてきていた
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