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書きもの、詩 

 

雨はやんだ

右手で不安の芽を刈り取っていると
左手が不安の種を蒔いてしまい、
途方に暮れている。
雨の日だった。
ビルが光っている。
信号で立ち止まる。
女は雨に
濡れてゆく髪を体を却って楽しみ、交差点で
よろけた。
酒気帯び。
すべてはただの風景
流れてゆくだけの風景
夏はピーマンを炒め
冬はニシンを焼く
ずぶ濡れた風景はやがて
誰かの道しるべとなった。

date
2018.03.25
write
parco sakamoto
photo
hana